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予備審査の次は専攻会議,そして,審査会と続きます.
研究活動も大変ですが,数々の審査をクリアしていくこともまたハードルの高い戦いとなります.
【 専攻会議は楽勝? 】
予備審査を無事に終えると,次の審査は「専攻会議」です.
これは,指導教官が行うもので,学生が直接発表するわけではありません.事前に,学位申請に必要な資料一式を揃えて,あとは指導教官に託します.予備審査を無事に通過していれば,専攻会議も問題はないと思います.ただ,この専攻会議は年度内の日程があらかじめ決められています(毎月1回).そのスケジュールに出遅れると,予定が1ヶ月ずつ後ろにシフトしていきますので,要注意です! あと僅かの所で,時間切れで来年度に回されることだけは避けたいものです.
専攻会議を無事に終えると,次は,主査と数名(3~4名)の副査による「審査会」が行われます.
【 チームの力が鍵! 】
まず,主査と副査について触れておきましょう.
博士号を取得するためには,博士論文の提出が必要となりますが,審査および助言を目的として,主査と副査を交えたチームが編成されます.
リーダー役である主査は,一般的に指導教官が担当します.副査はサポート役という位置付けにはなりますが,博士研究の技術的なアドバイスをいただく専門家,あるいは,共同研究者,さらに,同じ専攻以外からもチームメンバーとして加えなければならないという条件があります(身内で固めると審査に影響が出る恐れがあるため).
ちなみに,メンバーは誰でも良いというわけではなく,前提条件として,大学院の学生を指導できる資格(マル合)を持った人です.正式な資格を持たない場合,副査として適任かどうかを教授会で審議することになります.私の場合,副査の先生は3名でしたが,1名は同じ学科内,1名は他学科の専門家,1名は共同研究者(他機関)というチーム構成でした.
【 審査会は地獄? 】
10月上旬の予備審査,11月下旬の専攻会議を経て,審査会は12月下旬でした.この間に,博士論文を随時修正していくことになります.予備審査の段階では,暫定版ということもあり,流れを重視していましたが,審査会に向けて,より技術的な部分での修正が求められます.
予備審査の後,副査の先生に暫定版の博士論文を提出し,読んでいただきます.後日,先生に直接お会いして,修正箇所の指摘をいただくか,メールでのやりとりになるかと思いますが,可能な限り,顔を合わせて話を聞いたほうが良いです.複数の副査の先生がいれば,当然,多くのアドバイスをいただくことができます.それらに従って,博士論文を磨き上げていきます.
審査会では,主査と副査の先生わずか数名の前で,改めて博士研究の口頭発表を行います.予備審査と比べて圧倒的に人数が少ないのですが,かえって,緊張します.しかも,暫定版を修正した後の博士論文を読んでいることもあり,かなり突っ込んだ質疑応答になります.
12月下旬の寒い夕方から2時間行われた審査会では,想定外の問題がいくつか発覚し,論文の再々修正と,発表内容の一部変更を余儀なくされました.また,質疑応答の仕方(態度)も悪かったらしく,審査会終了後に,指導教官に呼ばれて夕食を共にしたのですが,2時間程度こっぴどく怒られました.研究内容についてではなく,研究者としての謙虚な姿勢が欠けていたようです.暖簾分け(免許皆伝)の厳しさを十分に感じた寒い夜でした.
審査会を何とかクリアした後,いよいよ博士論文の最終仕上げと,最後の発表を残すのみとなりました.それが「公聴会」です.日程も年明け早々の1月上旬に確定し,年末年始を利用して,その準備をすることになりました.
審査会で指摘された事項は全て盛り込み,謙虚な姿勢で取り組んだ再々修正ですが,インフルエンザの高熱でダウンし,絶望的なスケジュールだったにも関わらず奇跡的に間に合ったのです(危うく一年を無駄にするところでした).
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