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意外と厳しい予備審査

博士論文の初期バージョン(仮提出用)が完成した段階で,予備審査なるものが行われることになっています.
さて,その中身とは?


【 予備審査は難関? 】

「仮提出」というのは,この博士論文が最終版ではなく,複数の教員による学科内の予備審査時に閲覧される暫定版だからです.また,副査(指導教官は主査)の先生に配布して,内容を確認していただくことにもなります.

暫定版とはいえ,基本的にほぼ最終形に近い状態が望ましいですが,それはなかなか難しいことです.そこで,起承転結が一通り揃っていて,それなりに最初から最後まで話が繋がっている(筋が通っている)ことが重要です.章の構成にも依りますが,途中で内容が欠落(バラバラで支離滅裂)しすぎて前後の話が繋がらないと,副査の先生に論文を渡した際に内容がきちんと理解されない可能性があります.

そこで,全体的に詳細な内容を記載できないのであれば,話の流れは完璧にしておいて,表現や内容を薄くしておく(目次に近い感じです)ということが良いのではないかと思います.後日,主査や副査の先生から当該箇所について質問や指摘を受ける場合もありますし,学位請求論文公聴会までであれば,自分で修正しておくことも可能になります.

予備審査では,学科内の助教授(今は,准教授です)以上の先生の前で,博士研究に関する口頭発表を行います(約60分).専門分野が違う先生方が集まることもあり,急所を突くような質問はほとんどないかもしれませんが,逆に自分の研究成果によって,社会的にどのような効果や価値が見出せたのかを,わかりやすくプレゼンできることが重要視されます(つまり,研究結果のレベルの高さと説明能力).

私は,出だしの研究背景でかなり厳しい意見を頂戴しました.予備審査の段階で,暫定版の博士論文が回し読みされるのですが,私が聞いた他の例では,

「論文のタイトルが研究内容に合っていない」
「君の研究にはフィロソフィーが感じられない」

などの理由で,その時点で学位申請が却下された人もいます(その場合,翌年,再チャレンジすることになります).
ゴールへの道程はとても険しいのです.
 

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