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某医学部の医学博士号の取得に関する「謝礼金」の扱いについて,いろいろとメディアで取り上げられたことは記憶に新しいところです.
お世話になった先生へのお礼として,主査や副査に何十万円と金品を渡すことが慣例的に行われていたというものですが,このお礼の仕方に問題があるのではないかと問題視されました.
問題点のひとつとして,お礼の形が「お金」であるということ.
そして,その額が大きいということ.
さらに,お金を渡せば「医学博士」が取りやすくなるのでは?ということ.
この問題は非常に複雑で杓子定規には答えが見つからないと思います.
常識的には,謝礼金を渡すことに抵抗があるのですが,昔から医学部ではこのようなことが行われてきたと噂されていますし,税金みたいなものだと思う方々も多いことも事実です.
『白い巨塔』では,主人公の医者が,賄賂を巧みに利用して,教授へと登りつめていくシーンがありますが,医者とお金が強く結びついていると思われた方も多いのではないでしょうか?
もともと医学博士というのは,工学博士と違って,取得方法が異なります.
知り合いの医学部の先生に聞いてみても,医学博士は論文が1本あれば何とかなるらしいです.その質が高ければ,確かにそれでも良いと思いますが,狭い研究領域では,質の高さを判断することも難しく,結局は,審査する側の裁量によるところが大きいのではないかと思います.
この裁量が曲者で,お金との絡みがあるのではないかと想像してしまうのですが,もちろん,公正な評価をしていることが大前提で,だからこそ,取得できた際に,余計に感謝の意をあらわすのではないかと思います.
ちなみに,私の場合は,謝礼金ではなく,お菓子と商品券を用意したのですが,商品券もお金みたいなものです.教授は,以前から「謝礼は不要」と常々言っていたこともあり,お菓子は受け取ったものの,商品券は全て慈善団体へ寄付されました.
今回の医学部の問題が起こる前の出来事ですが,教授の毅然とした態度というか,誤解を生みたくない潔癖な態度には感心しました.やはり,余計なことはしない方が良いということです.恩返しはお金ではなく,成長した自分を見せることが一番ではないでしょうか.
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